先日テレビで歪み特集とやらを観ました。最近やたらと歪み歪みとテレビや雑誌で見かけますが…果たして歪みは全て悪いのでしょうか??
はっきり言って左右完全対称な人はいません。右利きならお箸を持つのは右手ですし、文字を書くのも右手なはず。でも階段を昇るのは左の方がしっくり来るかもしれないし、鞄も左肩に掛ける方が楽という人もいるでしょう。
要するに左右を均等に使うなどありえない、ということは左右の筋肉が全く同じにはなりません。骨だってある程度は左右対称でしょうけれど、完全に同じ長さでなはい。見掛け上肩の高さが違ったり、骨盤の高さが違ったからといってイコール異常とは言えないでしょう。
もちろん、例えば側彎があれば肩や骨盤の高さも異なり、場合によっては捻りも加わるので病的と言えます。また、変形性股関節症で脚長差が3センチあればこれも病的です。しかしちょっとした差を“これは歪みだからすぐ治さなければなりません!”って…(-_-)
体温の左右差なども紹介していましたが、そもそも市販の体温計を使って1回測った誤差って本当に正確なんですかね?少なくとも数回測って平均値を出して、 しかも0.1~2℃の差が出たとしても…??他にもストレッチをすれば後の可動域が改善するのは当然なのに出演者が口を揃えて“あ~すごいっ!!”みたい な…(-_-) おいおい…
テニスのプロ選手や実業団バドミントンの選手などは利き腕を多く使いますから明らかに腕の太さが違うことが多いです。プロゴルファーだって一方向への回転 を繰り返すわけですから体幹の左右差が出てもおかしくはありません。それを左右歪んでいるからといってボリュームのない側ばかり鍛えたらどうなるか…当然 コントロールが乱れたりしてパフォーマンスが低下する恐れはあります。
何が言いたいかというと、左右の歪みというよりその人にとって機能的な身体かどうかが重要だということです。差があることによって、腰痛が起こるとか肩凝 りが治らないのであれば当然修正は必要ですが。しかし、それだって姿勢や左右の歪みだけで語れるものではありません。
器質的変化、環境、文化、情緒、自律神経系、免疫系、内分泌系などなど…人の身体はそんなに単純ではありません。
メディアではかなり誇張して紹介されてますからちょっとくらいの歪みは気にしない方が良いと思いますけどね(-_-)
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