橋本センセが膝の安定性についてブログに書いていたので私安達は腰について… 最近ピラティスが流行ったり健康雑誌でも紹介されたりで“コア”という言葉を知っている方が増えていると思われます。
要するに体の中心、深いところにある腹筋や背筋のことですね。これらの筋肉の役割についてもご存知の方は多いことでしょう。みなさんよく勉強されていますよね。今回はその中で多裂筋という筋肉について着目してみたいと思います。
多裂筋は背骨(脊柱)左右の横の突起(横突起)と後ろの突起(棘突起)を結ぶ筋肉で、関節(椎間関節)をテントを張るようにまたいでいるのでこれらの関節の安定性に関与していると考えられています。
実際、腰部の手術をした患者さんの多裂筋を調べたところほとんどが委縮していたという研究報告もあります。つまり腰のヘルニアなどで痛みが続くと、多裂筋 (だけではありませんが…)が機能しなくなり、関節が不安定になって痛みが増し、さらに委縮…という悪循環に陥ることがあります。もちろん腰の安定性は多
裂筋だけが関与しているわけではなく、拮抗している腹横筋などとの共同作用によって達成されるのです。
ダイナミックな動きでも、まずは深層筋である多裂筋が働いて椎間関節を安定させなければなりません。その上で表層筋の脊柱起立筋群などが大きな動きをもたらしてくれます。
以前アメフトのXリーグの選手で腰椎ヘルニアの選手をよくみました。彼らは普段ものすごいトレーニングをしているわけですから、全身筋肉の塊みたいな身体 をしているのです。コンピューターで筋力を測定しても全く正常以上に強いにもかかわらず“腰が…”と手を腰にあてて今にも抜けそうみたいな顔をしている選 手がたくさんいました。
要するに表層の筋肉はものすごく発達しているのに深層の筋肉は機能していない、つまり椎間関節がしっかり安定せずぐらぐらな状態で表面の大きな筋肉で引っ張っているため痛みが出てしまっていたと考えられます。
いかがでしょうか?どんなにガンガン鍛えても肝心の深層筋群がきちんと働かないと、“コア”が安定しないと十分なパフォーマンスは発揮できません。
バランスボールが家の隅に転がってませんか?バランス系のエクササイズはこれらの筋肉を強化するのに有効とされています。ただし正しいやり方で行わないといけませんので一度専門家にチェックしてもらうと良いでしょう。
根気よく頑張ってください(^^)v
b-studio EXCHANGE